みなさん、こんにちは。
XR250 BAJA(MD30)のリアリンクまわりを分解して、清掃とグリスアップをしました。私の BAJA は、シート高を下げるために、アントライオンの車高調整キットのリンクアームに替えています。このリンクアームは THK のピロボールで、長い間メンテナンスをしていませんでした。
開けてみると、ロックナットの緩み、走行中に抜け落ちたグリスニップル、固着したピロボールと、思った以上に傷んでいました。この記事では、分解から組み付けまでの手順と、使った道具・グリスを紹介します。
使った道具とグリス
- コンビネーションレンチ・ソケット
- トルクレンチ
- リフトスタンド(車体を浮かせるため)
- パーツクリーナー
ピロボールにはワコーズのハイマルチグリース(ウレア系)、ボルトにはオメガ77を使いました。使い分けたのは、水がかかる場所かどうかです。
【実践】XR BAJA(MD30)のリアリンク分解手順
安全なジャッキアップと車体の保持
まずは車体を安定させます。リンクを外すとスイングアームが自重で落ちるため、フレームで支えるタイプのスタンドが理想です。
- ポイント: サイドスタンド側へ倒れないよう、作業スペースを十分に確保してください。
リンクアーム・ボルトの取り外し手順
ボルトを抜く順番を工夫すると作業が楽になります。
- タイヤを外す(スイングアームの重量を軽くする)
- 各ボルトを少しずつ緩める(完全に抜かない)。
- スイングアームを支えながらボルトを外し、ボルトが外れたらスイングアームは何か(ここでは10Lポリタンク)で支える。
- 下側のボルトから順に抜いていく。 MD30はリンクの数が多い(プロリンク方式)ので、ボルトの向きや位置を写真に撮っておくと安心です。
それでは、写真付きで実際の作業を紹介いたします。

まずは、スタンドでリアタイヤを浮かせます。
しかし、この状態で作業すると、何かの拍子に車体が倒れる可能性がありますので、吊り下げ式のスタンドも併用すると安心度が高まります。

写真中央の金色の部分がリアリンクアームです。
この車両は、シート高を下げるためにアントライオンの車高調整キットのリンクアームを使用しています。

まずはリアタイヤを外します。

リアタイヤを外したら、スイングアーム(リンク)とリンクアームを固定しているボルトを外します(写真中央のボルト)

リアリンクとリンクアームが外れました。この状態になると、スイングアームは自重で垂れ下がってきますので、スイングアームが下がらないように「何か」で支えます。

ここでは、スイングアームを10Lのポリタンクで支えています。他のバイクで同様の作業をする時は、このポリタンクを使用しています。

次は、車体とリアリンクアームを固定しているボルトを外します。
写真の中央やや左に見えるボルトですね。

リアリンクアームが外れました!
汚いです…
清掃と状態の確認
取り外したボルトやカラーを、パーツクリーナーで洗いました。ノーマルのリンクはニードルベアリングですが、アントライオンのリンクアームはピロボールです。アントライオンのメンテナンスは、別の記事も参考にしてください。
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さて、リアリンクアームを見ていきましょう。もうね、どれだけメンテナンスをサボっていたの…という状態でした。
上の写真の薄いナットはロックナットですが、金色のパーツとの間に隙間があります。緩んでしまってますね。

写真中央やや左に黒い穴が見えますが、ここにはグリスニップルが刺さっていました。ニップルは走行中に抜け落ちてしまったようです。

そして、ピロボール(THKのピロボールロッドエンド)は固着してしまって外れませんでした。
バイスで固定してなんとか外すことができました。

外すのに難儀したボルト部は錆びて(電蝕?)いました。
グリスアップと組み付け
ピロボールには小さなグリスニップルが付いているので、専用のノズルでワコーズのハイマルチグリースを注入しました。
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さて、ピロボール部分はグリスニップルを利用してグリスアップできたので、現状での問題点解決のための細工をします。
まずは、ピロボールロッドエンドのネジ部が固着しないようにグリスをたっぷり塗りました。

そして、ピロボールへの水・泥混入対策、そしてグリスニップル脱落対策でロッドエンドカバーを付けました。

しかし、カバーを付けたままだとカラーが入らないのでハサミでカットします。

カバーは、片側にしか穴が空いていないので、もう片側はかなり大胆にカットして穴を開けました。
トルクレンチで締め付け
トルクレンチを使い、規定トルクで締め付けました(値はサービスマニュアルで確認してください)。

まずは清掃できる部分を清掃します。

リンクアームを車体側に取り付けます。

次は、リンクアームとリアリンク(スイングアーム)の連結部にボルトを挿入します。

フレーム側と同じく、こちらもトルクレンチで確実にナットを締めます。

リアリンクアームの取り付けが終了しました。
グリスアップ、かつ汚れ防止のゴムカバーも取り付けられたので満足です。

最初に取り外したタイヤを取り付けます。

タイヤも規定トルクで締め付けて作業完了です!!
まとめ
- 長くメンテナンスしていなかったリンクアームは、ロックナットの緩み・ニップルの脱落・ピロボールの固着が起きていた
- 固着するとバイスで外すほど苦労するので、異音が出る前に定期的なグリスアップを
- 水・泥とニップルの脱落の対策に、ロッドエンドカバーを付けた
グリスアップのあとに走ってみると、段差の突き上げは「ドンッ」から「ふわん」に変わりました。一方で、ふわふわと収まりが悪いという新しい課題も見えてきました。
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