バイクにUSB電源やドライブレコーダー、グリップヒーターなどを取り付けるとき、配線がごちゃごちゃになって困ったことはありませんか。そんなときに使われるのが、デイトナの電源一括管理ユニット「D-UNIT(ディーユニット)」です。「Dユニット」「dunit」「d-ユニット」などとも書かれますが、どれも同じデイトナの製品です。
D-UNITとは、リレー・ヒューズ・端子台を1つにまとめた電源分岐ユニットです。バッテリーに1セットつなぐだけで、キーをONにしたときだけ電気が流れるアクセサリー電源を、複数の電装品に分けて取り出せます。
この記事では、D-UNITで何ができるのか、付けるメリット、取り付けに必要な工具、そして私のG650GSに D-UNIT(スタンダード)を取り付けた例を紹介します。X-ADV には防水の D-UNIT WR mini を付けました。
1. D-UNIT(Dユニット)とは?何ができるのか
D-UNITは、バッテリーとアクセサリー(USB電源・ドラレコ・グリップヒーターなど)のあいだに入れて使います。中に入っている部品と役割は次のとおりです。
- リレー:キーONの信号が来たときだけ、バッテリーから各ポートへ電気を流す
- ヒューズ:電気が流れ過ぎたときに切れて、配線や電装品を守る
- 端子台:複数の電装品をまとめて接続できる
つまり、「キー連動の電源を、安全に、何本も取り出せる箱」です。次の章で、これがなぜ便利なのかを説明します。
2. D-UNITを付けるメリット
バッテリー上がりのリスクを最小限にする仕組み
D-UNITを導入することで、アクセサリーの消し忘れによるバッテリー上がりを防ぎやすくなります。これはリレー機能が内蔵されているためです。
バイク初心者がやりがちなミスとして、USB電源などをバッテリーに直接繋いでしまい、キーをOFFにしても電気が流れ続けてバッテリーが上がってしまうケースがあります。D-UNITは、キーONの信号(ACC電源)が入った時だけ、バッテリーから各ポートへ電気を流す「リレー」という仕組みを一つの箱にまとめています。これにより、エンジンを切れば自動的に全てのアクセサリーの電源が落ちるため、消し忘れの心配が減ります。電装品を増やすなら、安全面でも心強いアイテムです。
配線のごちゃつきを一発解消するメリット
複数の電装品を追加しても、バッテリー端子周りがタコ足配線にならず、接触不良のリスクを減らせます。
通常、USB電源、ドラレコ、グリップヒーターなどを個別に付けると、バッテリーのプラス端子とマイナス端子に大量のクワ型端子を重ねてネジ止めすることになります。これはネジが緩みやすくなったり、接触不良で電源が落ちたりする原因になります。D-UNITを使えば、バッテリーに繋ぐのはD-UNITの入力線1セットだけで済みます。アクセサリー類は全てD-UNIT側のポートに接続するため、バッテリー周りがスッキリします。トラブルが起きた際も、「どの配線がおかしいか」を特定しやすくなるため、メンテナンスもしやすくなります。
3. どのD-UNITを選ぶ?種類の早見表
D-UNITにはいくつか種類があります。迷ったら、次の基準で選ぶのがおすすめです。
- シート下に雨のかからないスペースがあり、キー連動の電源だけでよい → D-UNIT(スタンダード)
- 駐車監視付きドラレコなど、常時電源も使いたい → D-UNITプラス
- 雨がかかる場所に付けたい、スペースが狭い → D-UNIT ウォーターレジスタント mini
- ギボシ端子の加工をしたくない → D-UNIT EASY
全種類の仕様の比較表や、プラスとスタンダード、初代WRとWR miniの細かい違いは、デイトナD-UNITの違いと選び方|全5種を比較で詳しく紹介しています。
4. 取り付けに必要な工具と便利アイテム
必須となる電工ペンチと検電テスター
D-UNITを自分で取り付けるなら、電工ペンチと検電テスターの2つは最低限用意しておくべき必須ツールです。
D-UNIT本体はギボシ加工されていても、車体側からACC電源を取り出す際や、接続するアクセサリー側の端子を加工する際に、配線の切断や圧着作業が必要になることが多いです(ギボシ加工が不要な「D-UNIT EASY」を除く)。家庭用のペンチやニッパーでは端子を正しく圧着できず、走行中に配線が抜けてショートする原因になります。必ず「電工ペンチ」を使用してください。また、「検電テスター」は、どの配線がACC電源なのか(キーONで電気が来るか)を確認するために不可欠です。これがないと、勘で配線を繋ぐことになり、間違った配線から電源を取ると、車両の電装品を傷めるおそれがあります。
あると便利な配線チューブと結束バンド
きれいに仕上げたいなら、配線を保護するコルゲートチューブと、それを固定する結束バンドを多めに用意しておくのがおすすめです。
バイクの内部は、エンジンの熱や走行風、振動など、配線にとって過酷な環境です。D-UNITから伸びる配線がむき出しのままだと、見た目が悪いだけでなく、他の部品と擦れて被膜が破れる恐れがあります。コルゲートチューブ(蛇腹状の保護管)に配線をまとめて通すことで、純正配線のような見た目になり、物理的なダメージから守ることができます。また、余った長い配線を束ねたり、フレームに固定したりするために、結束バンドは100mm〜150mm程度のサイズのものを一袋用意しておきましょう。これらを使うことで、シートを開けた時に「おっ、綺麗だな」と思える配線処理ができます。
ギボシ端子のかしめ方は、IWISS圧着ペンチでギボシ端子をかしめた記事で写真付きで紹介しています。
5. 取り付け例(G650GS)
簡単にですが、私が実際に装着した例を紹介しておきます。
装着したのはD-UNITのスタンダードです。私が購入した時はスタンダートとウォーターレジスタントしかなかったと思います。
今なら、D-UNITウォーターレジスタントミニにします。理由は、小型・防水で、初代のウォーターレジスタントと違って保護にヒューズを使っているからです。

D-UNITとバッテリーの接続は丸端子に付け替えました。
使用している電工ペンチは フジ矢 万能電工ペンチ FA106 です。
以前は、安物の電工ペンチを使用していましたが、端子をうまくカシメられなかったのでFA106を購入しました。

バッテリーからエアクリーナーボックスの下で、フレームに沿って線をはわせます。

フレームのそばを這わせるときに、配線がこすれそうだったのでスパイラルチューブで保護しました。

D-UNITはフレームにタイラップで固定しました(上の写真の中央)。
メインスイッチのON-OFFの連動は、後付したETCから分岐させました。
D-UNITには、スマホ用のUSB電源とドライブレコーダーを繋げてありますが、まだ電源線が残っているのでフォグライトをつけることになっても安心です。
X-ADVにD-UNIT WRを取り付けた例(ACC電源の取り出し方やバッテリーカバーの加工)は、X-ADVにデイトナ「D-UNIT WR」を取り付けで紹介しています。
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