G650GS

リアリンクのメンテナンス(分解・洗浄編)

みなさん,こんにちはBooです.

今日はリアリンクのメンテナンスのお話しです.
最近,なんとなく走りにくいなぁ,とか,道路のギャップで車体が安定しないとか,乗り心地が悪くなったとか,そういったお悩みはありませんか.

それには様々な原因があると思いますが,その1つに「リアリンクのグリス切れ」があげられると思います.
今回は,G650GSを例にリアリンクのベアリング交換,グリスアップ,オイルシール交換を紹介します.

まずは,リアリンク(ディフレクションレバー)を外すためにスイングアームとの連結部(テンションストラット)を外します.

テンションストラットを外すためにスイングアームも外しました.

スイングアーム,ピボットシャフトを外す作業については下記をご覧ください.

40~50℃のアルカリの洗浄液で洗った後のテンションストラット他の部品です.

グリスはしっかり残っていたのですが,オイルシールが斜めになっていました.
最初から斜めに打ち込まれていたのか,走行中に小石が噛み込むなどして斜めになったかは分かりません.

ブッシュには,ベアリングが擦れた痕があります.
この擦れた痕は,スミアリング(下記参照)でしょうか.何にしても,組み上げるときは極圧添加剤入りのグリスを使ってみることにします.

https://www.ntn.co.jp/japan/products/care/damage/sumiaring.html

NTNホームページより引用

スイングアームが外れましたので,ディフレクションレバーを外します.

メンテナンス後の組み上げるときにボルトの向きなどが分かるように写真を撮っておきます.

外した直後のディフレクションレバーです.

洗浄後のディフレクションレバー一式です.

ディフレクションレバーとテンションストラットを連結している部分です.
まだグリスがしっかりと残っていました.

ディフレクションレバーとテンションストラットを連結しているブッシュです.
上の写真のやや曇った部分がベアリングと接触する部分です.

接写してみました.
変色しており,ブッシュの軸に対して直交する方向の細かい筋が見られます.

ディフレクションレバーとリアサスペンションが繋がる部分です.
ここもグリスが残っていました.

こちらも接写してみると,ブッシュの軸方向と直交する方向で筋が見られます.

さらに接写したものです.

ディフレクションレバーとフレームを繋ぐ部分です.
ここもグリスが残っていました.

ディフレクションレバーとフレームを繋ぐブッシュです.
こちらはベアリングと接触する部分が,うっすらと色が濃くなっているのが分かります.
そして左右端付近にサビが発生しています.

こちらはブッシュの接写写真です.
細かい縦キズがしっかりと見えます.その他,斜めのキズも見えます.こんなキズはどのようにして付くのでしょうか.

ブッシュ端部のサビの部分です.
こちらはサビ取りや磨きなどの作業が必要です.

少し長くなりましたので,今回はこの辺で.

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