G650GS メンテナンス

リアリンクのメンテナンス(ベアリング交換編)

みなさん,こんにちはBooです.
今回はバイクのリアリンクのベアリング交換のお話しです.

リアリンクのメンテナンスは気になっているけど,大変なのでなかなか手が出ない作業ですよね.
そして,リアリンクをバラしてグリスアップするなら,ついでにベアリングも新品に交換しよう,なんて思ったりしませんか?

ここではリアリンクのベアリング交換に使った工具と手順をを紹介します.
あくまで素人整備ですので,実際に作業されるときは自己責任でお願いします.

リアリンクのベアリング交換は,汎用の工具を使用することで安価に作業できますが,やはり特殊工具を使用した方が楽に交換できます.

準備するもの

  • ベアリングプーラー 内掛け:ベアリングを外すのに使用します
  • ベアリングプーラーに必要な工具
  • ベアリングインストーラー
  • M12のずん切りボルト
  • M12やM14などのワッシャー
  • M12のナット

ベアリングプーラーやベアリングインストーラーの購入に費用はかかりますが,バイクにベアリングは数多く使われています.
例えば,ホイールにもベアリングは使われており,それらを交換することでよりスムーズに走るようになります.
バイク屋さんに預けて工賃を支払うことを考えると,ベアリングプーラーを購入してもすぐに元が取れると思います.

ベアリング交換の手順

  1. ベアリングを交換したい部品を車体から外します
  2. ベアリングを外す
  3. ベアリングを取り付ける

1.ベアリングを交換したい部品を車体から外します

ここではリアリンクのベアリング交換を行うため,リアリンクを車体から外します.

リアリンクは,工夫次第でリンクだけを外せる車種もあると思いますが,そうでない車種が多いと思います.
今回は,リアタイヤ,スイングアーム,サスペンションを外してリアリンクを外しました.

スイングアームを外すためにピボットシャフトを外した話はこちらをご覧ください.

2.ベアリングを外す

さて,リアリンク単体になったところでベアリングを外す作業に入ります.

単体になったリアリンクです.
アルカリの洗浄液で洗った後のものです.

ベアリングを外すにはベアリングプーラーを使用します.

ベアリングプーラーの一部をベアリングにセットして

ベアリングプーラーを上の写真のようにセットして,ナットをレンチで回転させていくと,

このように,ボルトに引っ張られてベアリングが出てきます.

ベアリングが抜けました.
中はキレイで良かったです.

全てのベアリングについて同じようにベアリングプーラーで外していきます.

3.ベアリングを取り付ける

さて,次はベアリングの取付(圧入)です.

まずは,ベアリングを圧入する面を掃除してグリスを塗ります.

グリスはワコーズの「マルチパーパスグリース」を使いました

ベアリングにもグリスを塗っておきます.

ではベアリングを圧入していきます.
用意した工具をセットするのですが,その前に注意点です.
下の写真や図を見ながら注意点を確認してください.

ベアリングを押し込むものの直径は,ベアリングの外径よりわずかに小さいものにする

これは,ベアリングの直径より大きいものを使用すると,ベアリングを入れたい穴に入っていかないからです.
ただ,穴とベアリングの端が面一になるような場合なら,この点は注意する必要がありません.

ベアリングを「押し込む側」(下の写真や図で言うと右側)は,ベアリングの刻印が付いている側にする

これはベアリングの刻印が外側から見えるようにするため.
また,刻印がある側の方が幅があり頑丈に見えるからです.

ナットを使用する際はワッシャーを使用する

ナットは回転するので,当たり面に傷が付きます.
また,ナットには圧力がかかるので,その圧力を少しでも均等に伝わるようにするためです.
素人考えですので間違っているかもしれません.

ずん切りボルトが斜めにならないようにする

手作業ですので絶対に斜めにしないことは困難です.
ですが,極力斜めにならないようにしてください.
斜めのままナットを締めていくと,ベアリングの変形や圧入される側(この場合リアリンク)の損傷につながります.

図にするとこんな感じです.
ナットを締めることで,ベアリングがリアリンクの中に入っていく仕組みです.

このようにナットを締めていけばベアリングが入っていきます.

この作業をベアリングの数だけ繰り返せば,リアリンクのベアリング交換は終了です!

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