XR BAJA メンテナンス

XR BAJAのリアブレーキフルード交換

みなさん,こんにちはBooです.
車検の必要ないバイクに乗っていると,ついつい整備がおろそかになってしまわないでしょうか.
車検の必要が無くても,定期的な点検や油脂類の交換は必要です.

ということで,今日はXR BAJAのリアブレーキフルードを交換したお話しです.

交換するブレーキフルードは,奮発してASHのものを使うことにしました.

XR BAJAのリア周りです.
エアクリーナーボックスの下,車体の右側にブレーキリザーバータンクがあります.

写真中央の黄色点線で囲ってあるのがリザーバータンクです.
写真で見ると,ボルトが錆びていたり,汚れが付着していますね.レストアしたくなってしまいます.

リザーバータンクは,二面幅10mmのボルトで固定されているので,そのボルトを緩めます.

ボルトを外したら,手前にずらします.
この時,リザーバータンクは,リアブレーキマスタシリンダとホースで繋がっていますので,無理矢理引っ張るなどはしないでください.

リザーバータンクをずらしたら,ブレーキフルードがこぼれても良いようにタオル等で養生します.
ここでは,タオルで養生してマスキングテープで止めています.

さて,次はブレーキキャリパ側の準備です.

ブリーダーニップルのゴムキャップを外します.

ブリーダーニップルにレンチ(二面幅8mm)を取り付けます.
レンチでニップルを緩めたり締めたりしますので,レンチを取り付ける角度に注意します.

次に,ブリーダーニップルにフルード排出用のホースを繋ぎます.
私の場合は,ブリーダーニップルに負圧をかけてフルードを排出するので,上の写真のようにバキュームを付けています.

図にすると上記の様になります.
マイティバック社のMV8500で負圧を発生させて,ブレーキキャリパからフルードを引っ張るんですね.

MV8500を使わないブレーキフルードの交換方法は別の機会に記事にしたいと思います.

さて,ここまで準備できたら,いよいよリザーバータンクのキャップを外します.
リザーバータンクが斜めになってフルードがこぼれないように細心の注意を払いながら,リザーバータンクのキャップを外します.

キャップだけがうまく外れると,内蓋(?)が見えます.
ひょっとしたら,キャップに内蓋とダイヤフラム(下の写真の黒いゴム部品)がくっついてくる場合もあります(下の写真).

いずれにしても,キャップは落ち着いて静かに外します.
リザーバータンクが斜めになってフルードがこぼれたり,ダイヤフラムに付着していたフルードが滴り落ちて,バイクに付いたりするのを防ぐためです.

リザーバータンクのキャップを外して,中のフルートを見てみると,見事な飴色です.
ここまでの色になる前に交換するのが良いですね.

では,MV8500を何回も握って負圧を発生させます.

MV8500のゲージです.
ゲージの針が,「ZERO」からマイナス側に振れているのが分かります.

負圧をかけた状態で,ブリーダーニップルを緩めると,ブレーキフルードが吸い出されます.
ブレーキフルードが少し吸い出されたら,負圧がゼロになる前にブリーダーニップルを締めます.
そしてまた負圧をかけて,ブリーダーニップルを緩めて,フルードを排出します.

蒸気を繰り返して,リザーバータンクが空にならない程度にブレーキフルードが吸い出されたら,ブリーダーニップルを締めた状態で,新しいブレーキフルードを足します.
新しいブレーキフルードを足したら,また負圧をかけて,ブリーダーニップルを緩めて......

これを何回か繰り返して,リザーバータンク,ブレーキホース,ブレーキキャリパーの中の古いフルードが,新しいフルードに入れ替わったら作業終了です.

古いフルードが新しいフルードに入れ替わったかどうかは,排出されたフルードの色で見分けます.
排出されるフルードが新しいフルードと同じ色になったら作業終了です.

こちらがブレーキフルード交換の終わったリザーバータンクです.
無色透明なフルードに変わりました.

ここまで終われば,逆の手順で元に戻していきます.

そして最後に大事に作業があります.

ブリーダーニップルにブレーキフルードが残っていますので,これをティッシュのコヨリで吸い取ります.
コヨリを1回入れるだけでは,ニップルに残ったフルードは全て回収できないので,数回に分けてコヨリを入れ替えてフルードを吸い取ります.

これをしないと,ニップルに残ったフルードが水分をすって錆びてしまったり,フルードがこぼれて車体を痛めたりします.

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