G650GS メンテナンス

オイルシールの挿入方向

みなさん,こんにちはBooです.
今日はオイルシールのお話しです.

オイルシールはバイクの色々なところに使われています.
例えば,フロントフォーク,ホイール,エンジン,スイングアーム,リアリンクなどです.
その中で,表裏(上下?)を逆さまにしても設置できるものもあり,どの向きで設置すれば良いか迷うことがありませんか?

今回は,その一例を紹介します.
インターネットなどでよく見る紹介例としては,「刻印がある方が外側」というものがあります.
ベアリングなどでもそのような記載をよく見ますが真偽の程は定かで無い場合が多いです.

さて,表か裏か迷ったシールはこちらです.

日本トムソン(IKO) オイルシールDS 

ちなみに刻印側がこんな形です.

刻印側を斜めから見るとこんな感じです.

では,刻印側と反対側は.

刻印のない側はこんな感じです.
なんとなく,こちら側を外側にしたくなったのが今回の調べ物をするきっかけとなったわけです.

刻印のない側を斜めから見るとこんな感じです.

日本トムソンさんのHPで調べるとこのシールは 「ニードルベアリング用シール」 であり,以下の記載がありました.

IKO ニードルベアリング用シールは、鋼製のリングと特殊合成ゴムからなる断面高さの小さなシールです。 このシールは、IKO ニードルベアリングの断面高さに合わせて製作されているので、組合せ軸受の側面に直接組み込むことによってグリースの漏れと異物の侵入を防ぐ効果があります。 内輪付ニードルベアリングにシールを組み合わせる場合は、広幅内輪を使用する必要があります。

https://www.ikont.co.jp/product/needle/ndl20.html

さらに,日本トムソンさんの製品カタログを調べると以下のことが分かりました.

https://ikowb01.ikont.co.jp/technicalservice/ikoc0110.php?pno=%26nbsp%3B%26nbsp%3B%EF%BD%A5%26nbsp%3B%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AB%E3%83%99%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E7%94%A8%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%AB&c0=OS%2CDS&c1=%2CCAT-1590%E3%81%AE%E4%B8%80%E9%83%A8&path=download/pdf_catalog/&name=1590_OS.pdf

問題のシールは「DS」なので二枚リップのものですね.
「DS」の場合,使用用途によって外側に向ける面が変わってくるとのことです.

ただ,単純に「刻印がある方が外側」というわけでは無いことがわかりました.
今は,メーカーさんもこのような情報をインターネットで公開してくださってますので助かります.

みなさんも,もしオイルシールの挿入方向に迷ったら,メーカーのHPなどを調べて見ると答えが出ているかもしれません.

-G650GS, メンテナンス