みなさん、こんにちは!
これまでの記事では、1000km走って分かった「DCTのシフトチェンジ学習効果」についてお届けしてきました。
※過去の記事をまだ読んでいない方は、ぜひこちらの[【新車レビュー】X-ADV納車1000kmインプレ!DCTの学習効果と車感覚の電子制御がもたらす新次元の走り]もあわせてご覧ください。
さて、ホンダ X-ADVの購入を検討している方の疑問や不安が、「シート高820mm、車両重量約237kgというスペックで、足つきや取り回しは大丈夫なのか?」という点です。
結論からお伝えします。 身長167cmで足が短い(短足)体型の私でも、X-ADVの足つきや停止時の立ちゴケに対して、不安を感じたことは一度もありません!
今回は、数々のオフロードバイクや大型アドベンチャーを乗り継いできたライダーの視点から、カタログスペックの数値だけでは絶対に分からない「低重心設計がもたらす足つきの魔法」や「両手ブレーキによる安心感」、そして「お尻が全く痛くならない優秀なシート」の魅力を余すことなく解説します。
大柄な車体に気後れしている方は、後悔しないバイク選びの参考としてぜひ最後までご覧ください!
【シート高820mmの真実】身長167cm・短足ライダーが「足つきに不安なし」と言い切る理由
X-ADVのカタログスペックを見ると、シート高は820mm、車両重量は237kgとなっています。数字だけを見ると「小柄な人には足つきが厳しそう」という印象を受けます。
しかし、実際に跨がってみると、その不安は一瞬で吹き飛びます。
歴代のアドベンチャー・オフロード車との比較
私はこれまでに、以下の通り数々の足つきが厳しいバイクを所有し、長年乗り込んできました。
- 所有してきたバイク歴: TT250R、DT200WR、トランザルプ(XL400V)、TDM900、Tigerエクスプローラー(1200cc)、BMW G650GS
高シート高のオフロード車や、高重心で重量のあるビッグアドベンチャーを数多く経験してきた私ですが、「これほど停止時や極低速時に足つきの不安を感じないバイクは、X-ADVが人生で初めて」です。
低重心だから「低速でもふらつかない」
X-ADVは、燃料タンクやエンジン、DCTユニットといった重量物が車体の極めて低い位置に集中して配置されています。 この徹底された「低重心設計」のおかげで、Uターン時や渋滞中の極低速走行(歩くようなスピード)であっても、車体が左右にグラつく(ふらつく)ことが一切ありません。
車体が直立を保とうとする復元力が強いため、片足のつま先が地面にタッチしていれば、倒れそうになる恐怖感とは無縁でいられます。
【両手ブレーキ&パーキング】230kg超の巨体を足一本でラクに支えられる秘密
X-ADVが足つきに不安を感じさせないもう一つの大きな理由が、スクーター構造ならではの「左右両手で操作するブレーキシステム」と「パーキングブレーキ」の存在です。

(X-ADVの左手ブレーキ)

(X-ADVのパーキングブレーキの拡大写真。片手で簡単にパーキングブレーキをかけられる)
また、パーキングブレーキのワイヤーは樹脂で皮膜されている。
タイヤが前後回転しなければ、重い車体も足で支えられる
一般的なマニュアル(MT)バイクは、停車時に右足でリアブレーキを踏み続けるか、ギアを入れてクラッチを握る必要があります。
一方、X-ADVは左手レバーでリアブレーキを強力にロックできます。 バイクの物理的な特性として、「前後タイヤの回転(前後への転がり)を完全に止めさえすれば、230kgを超える重い車体であっても、人間は左右の傾き(バランス)だけを意識すれば足一本で簡単に支えられる」という真実があります。
右足を自由に地面につけることができるため、どんな道路状況でも安定した姿勢で停車できます。
この点は、兄弟車であるNC750Xと大きく異なる点であり、X-ADVとNC750Xのどちらに乗るか、と迷っている方には貴重な情報になると思います。
信号待ちや道路脇でのナビの地図確認で活躍する「パーキングブレーキ」
さらに、右インナーパネルにある「パーキングブレーキ(手動ロック)」が非常に便利です。
- 傾斜のある道路での信号待ち: 両手をハンドルから離してグローブを整えたり、ウェアのジッパーを調整したりできる。
- 道路脇での停車: 坂道の途中であっても車体が勝手に転がらないため、安心してナビなどの地図を確認できる。
一度この両手ブレーキとパーキングブレーキの恩恵を味わってしまうと、一般的なバイクの停車がいかに神経を使う作業だったかを痛感させられます。
【長距離ツーリングの神シート】お尻が全く痛くならない広大座面と太ももの防風性
足つき性だけでなく、ライディング中の「快適性」においてもX-ADVは極めて高いパフォーマンスを発揮します。

(※X-ADVの幅広シート。手を乗せているので広さがお分かりになると思います)
1. お尻が全座面に乗る!驚くほど痛くならない広大シート
私は普段、オフロード車のXR BAJA(バハ)にも乗っています。オフロード車はシート幅が非常に狭く、お尻にかかる圧力が一点に集中するため、長距離を走るとすぐにお尻が痛くなります。
それに対して、X-ADVのシートは腰をホールドする段付き形状になっており、お尻全体がシートの広大な座面にしっかりと乗る設計になっています。 体重が綺麗に分散されるため、ロングツーリングをこなしても、お尻の痛みを感じることが一切ありません。
ちなみに、日帰り400kmのロングツーリングでもお尻はほとんど痛くなりませんでした!
2. 内股ライディングで「太ももが寒くない」優れた防風・防寒性能
走行中の風圧に関しても、他のスポーツバイクとの明確な違いがあります。
カウルとフロント足まわりの形状(レッグシールド効果)が巧みに計算されているため、走行風が直接太ももに当たりません。 少し肌寒い季節であっても、膝を少し内股気味に引き締めて乗ることで、太ももへの走行風をシャットアウトできます。下半身が冷えないため、長時間のライディングでも疲労の蓄積を大幅に抑えることができます。
足つきの安心感とツーリング快適性をさらに引き上げる厳選アイテム
X-ADVでのツーリングをより安全・快適にし、足つきの不安を激減させるおすすめアイテムをご紹介します。
1. 停車中のスマホ操作を安全・確実にする「カエディア(Kaedear)バイク用 スマホホルダー」
パーキングブレーキを活用して道路脇で安全に停車した際、サッとナビ画面を確認するための必須ガジェットです。振動吸収マウント付きモデルを選べば、スマートフォンのカメラセンサーを保護できます。
2. 万が一の足滑りを防ぐ強力グリップ「ガエルネ タフギア」
足つき性に大きな影響を与えるのが「靴底(ソール)のグリップ力」です。足つき時の滑りを防ぐ高グリップなソールを採用したライディングシューズを履くことで、雨の日のアスファルトでも踏ん張りが効き、立ちゴケを未然に防ぎます。
筆者はタフギアを10年以上愛用しております。バイクから降りた時に歩くのも困りませんし、万が一転倒してもくるぶしを守ってくれる安心感があります。
3. 長距離ツーリングの雨対策「デイトナ(DAYTONA)防水ヘンリービギンズ シートバッグ」
昨今、トリプルパニアが定番となっていますが、X-ADVの低重心のバランスを崩さないためには、幅広いシートを利用したシートバックがオススメです。
シートの後部を活用して固定できる、完全防水のシートバッグです。足つきの邪魔にならないコンパクトかつ大容量なモデルを選ぶことで、ツーリングの荷物ストレスを解消できます。
まとめ:低重心と両手ブレーキが、小柄なライダーにも圧倒的な安心感を与える
ホンダ X-ADVの足つき性・取り回し・シート快適性に関する1000kmリアルインプレッションをお届けしました。
- 数字上のシート高(820mm)以上に、低重心設計のおかげで倒れそうになる不安がない
- 両手ブレーキ&パーキングブレーキにより、重い車体を足一本で安全に保持できる
- 座面が広い神シートと優れた防風性で、長距離走ってもお尻や下半身が疲れない
「足つきが不安で大型アドベンチャーを諦めていた」という方にこそ、このX-ADVが持つ低重心の魔法と扱いやすさをぜひ体感していただきたいです。正しい知識とコツさえ知っていれば、身長160cm台のライダーであっても完璧に乗りこなすことができます!
次回は、唯一の不満点。路面の凸凹ギャップが腰に響く、リアサスペンションの硬さへの対策(リアリンクのグリスアップ計画予告)をお届けします。
ぜひ次回の記事も楽しみにお待ちください!
それでは、最高のバイクライフを!