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【幻の520万円】ホンダNR(RC40)の実車を徹底解剖!楕円ピストンに込められた伝説と現代に語り継がれる理由

2026-04-18

バイク好きなら一度はその名を耳にしたことがあるはず。1992年、当時のホンダが持てる全ての技術を注ぎ込み、「市販車初の楕円ピストン」を引っさげて登場した伝説のマシン、HONDA NR(RC40)

今回、幸運にもホンダドリームで展示されている実車を撮影することができました。 当時、520万円という大卒初任給の約30倍(!)もの価格で販売されたこの「走る宝石」には、一体どんな魅力が詰まっているのか? 貴重な写真とともに、その歴史と驚愕のスペックを振り返ります。

1. ホンダの意地が生んだ「楕円ピストン」の正体

NRを語る上で欠かせないのが、世界で唯一無二の「楕円ピストンエンジン」です。

なぜ「楕円」だったのか?

当時のロードレース(WGP)のレギュレーションでは、気筒数が4気筒までに制限されていました。しかし、高回転化して出力を稼ぐにはバルブの数を増やしたい。 そこでホンダは「1つのピストンを長く(楕円に)して、そこに8本のバルブを配置すれば、実質V8エンジンのような性能が出せるのではないか?」という狂気的な発想に至ります。

  • 1気筒あたり8バルブ(吸気4・排気4)
  • 1気筒あたり2本のコンロッド
  • 1気筒あたり2本の点火プラグ

まさに「エンジニアの意地」が形になった究極のパワーユニットなのです。


2. 1992年当時、300台限定で「520万円」の衝撃

1992年5月に発売されたNRの価格は、驚きの5,200,000円。 当時のホンダのフラッグシップ「VFR750R(RC30)」が148万円だったことを考えると、いかに桁外れだったかがわかります。

  • 国内販売予定300台
  • カウルにはカーボン(CFRP)を採用
  • チタン製コネクティングロッド
  • マグネシウムホイール
  • 世界初のチタンハードコート・スクリーン

素材の一つ一つが当時の最高級品。現代の価値に換算すれば、1,000万円を軽く超えるスーパーバイクと言えるでしょう。


3. 【実車フォト】細部まで作り込まれた「走る宝石」

今回撮影した写真から、NRの凄みを見ていきましょう。

展示の状態。解説のポスター付き

このNRの所有者は富山の「タカギセイコー」さんとのこと。

フロントビュー

流線型で、いかにも空気抵抗を減らそうとした形に見えます。

サイドビュー

横から見てもカウルに角が見られず、空気抵抗を考えてのことか滑らかなフォルムですね。

OVAL PISTONステッカー

車体に一枚だけ「OVAL(楕円) PISTON」が貼られていました。

リア周り

迫力のリアビューです。片持ちスイングアームに、カウルは底面にも設置されています。

リアサイドカウルに「NR」ロゴ

サイドをやや後ろから撮影しました。リアのカウルも、燃料タンク、シートから流れるような形状になっています。
リアカウルには「NR」のステッカーが貼られています。当然?タンデムシートはありません。

独特の質感を放つコクピット

メーター周りには本物のカーボンパネルが惜しげもなく使われています。 中央のデジタルスピードメーターは、奥行きを感じさせるミラー投影式。アナログのタコメーターは15,000rpmからレッドゾーンという高回転仕様です。

時代の先を行くセンターアップマフラー

今でこそ珍しくないシート下出しマフラーですが、この時代にこれほど美しくパッケージングされていたのは驚きです。テールサイドの「NR」のロゴが誇らしげですね。

意外なアナログ要素?チョークレバー

超ハイテクマシンのNRですが、しっかりと「CHOKE」のレバーが存在します。 当時のPGM-FI(電子制御燃料噴射)技術と、まだ残るアナログな操作感の融合に、時代の過渡期を感じてグッときます。


4. スペック詳細(主要諸元)

項目内容
型式RC40
エンジン水冷4サイクルDOHC4バルブV型4気筒
総排気量747cc
最高出力77ps / 11,500rpm(国内仕様)
最大トルク5.4kg-m / 9,000rpm
車両重量244kg(装備)
当時の価格5,200,000円

HONDAのニュースリリースの記事です。
市販車世界初の楕円ピストン・エンジンを搭載したハイグレードな次世代ロードスポーツバイク「ホンダNR」を発売

https://global.honda/jp/news/1992/2920406.html

https://global.honda/jp/news/1992/2920406.html (ホンダニュースリリース。1992/4/6)

ちなみに、HRCのページ(https://www.honda.co.jp/HRC/fun/wallpaper/)では、NR車体や楕円ピストンの壁紙を配布してくれています。
HONDAにとってもNRは特別な車両だったと想像できます。


5. まとめ:NRはホンダの「夢」そのものだった

NR(New RoadあるいはNew Racing)という名前が示す通り、このバイクはホンダが次世代のスタンダードを模索し、技術の限界に挑戦した結晶です。

GooBikeを見てみるとNRの価格は「ASK」であったり、2,000~3,600万円となっています(2026年4月現在)。驚愕!
もし街中やショップで見かけることがあれば、それは日本のバイク史における「最高傑作の一つ」を目撃していると言っても過言ではありません。

いいものを見せていただきました。
HONDA Dream 富山さん、ありがとうございました!!

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